まっ先に思い浮かぶのは、やはり『家路』です。
心は、小学5年生のときの林間学校に飛んでいきます。
夜、大きな大きなキャンプファイヤーを
みんなで車座になって囲んだのです。
めらめらと燃えさかる炎をみつめながら
全員で合唱した『遠き山に日は落ちて』。
このメロディーがドヴォルザーク作曲の『家路』だと
いうことは、担任の先生から事前に教わっていました。
~遠き山に日は落ちて 星は空をちりばめる
きょうのわざをなし終えて 心かろく安らえば
風はすずし この夕べ
いざや 楽しき まどいせん まどいせん~
歌いながら、この光景は一生忘れられないだろうな、と
こども心に感じたことをはっきりとおぼえています。
アメリカに渡ったドヴォルザークが、その『新世界』の地から
遠い故郷・チェコを想ってきっと作ったのでしょうね。
胸をしめつける、どこまでも甘くなつかしいメロディーです。
1841年9月8日。
今日はドヴォルザークの生まれた日。