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「歓喜の歌」のシラーⅡ
「そんな話があったやなんて、
ちーともシラーなんだわー!」
「そんなこと言うたら、シラーっとするやんかー!」
(大阪人のノリって、いっつもこんな感じなんです。はい。(^^;))
私が今、あらためてシラーに注目したい理由。
それは、彼の主張です。
<たんに道徳的義務を命令しても、人間は容易にはそれに服従しえない。
美学的な共鳴や感動を介してこそ初めて、人間は、おのずと、「感性的」動物性の
次元から、「道徳的」精神性の次元へと高められ、自己形成し、教育されうる…>
(渡邊二郎著『美と詩の哲学』より)
難しい表現ですが、要するに、こういう意味ではないかと思うのです。
<人類みな兄弟て 言うたかて、そんなうまいこといくかいな。
「ねばならない」は しんどいって。無理、無理。
しゃあけどな、たとえば、演奏するほうも聴くほうも、音楽の感動があれば
心がひとつになる。そんなミラクルが起こるってこと、いっぱいあるやん。
それや! 感動が人を変えるんや。頭で考えるんやない。
感動して、その感動の中で、人間の精神性も自ずとモリモリ高まっていくんや。
それが『美学的な人間形成』っちゅうこっちゃ。
世の中を変えるには、それしかないで。>
シラーの主張は、現代の私たちにも、とても重要な方向を
指し示してくれていると感じます。
大みそか…
そんなことを思いつつ、明日からの新しい一年に
希望をたくしていきたい私です…
みなさま、今年一年、本当にありがとうございました。
どなた様も、どうぞよいお年をお迎えください。
心よりお祈りしております。(^O^)/
「歓喜の歌」のシラー
「歓喜の歌(よろこびのうた)」の
大合唱が定番ですね。
作曲したのは、言わずと知れたベートーヴェン!
じゃぁ、歌詞を作ったのは?
やっぱりベートーヴェン?
以外と作詞家は知られていませんね。
フリードリヒ・フォン・シラーという人です。
シラーは、生活にたいへん困っていた時期がありましたが、
自分の作品のファンだった人たちから、手厚い援助を受けることができました。
感激したシラーは、彼らの無償の友情に感謝の気持ちをこめて、
「歓喜の歌」の詩を作ったと言われています。
<抱き合え、百千万の人々よ!このくちづけを全世界に!
兄弟たちよ。あの星空の上に、愛する父がおられるのだ>
感きわまったシラーの気持ちが伝わってきますね。(^^)
シラーの作品が好きだったベートーヴェンは、若い頃からこの詩に
曲をつけたいと思っていました。
が、実現したのは晩年53歳のとき。
そう、交響曲第九番に、この合唱を入れようと決意したときです。
仲間たちの熱い友情に感動して、この詩を書いたシラー。
それを読んで、また感動して曲をつけたベートーヴェン。
そうやって完成したこの「歓喜の歌」を、歌ったり聴いたりして
感動している現代の私たち。
感動のパワーって、やっぱり時空を超えて伝わっていくのです!(^^♪
年末は忠臣蔵!
国立劇場の12月歌舞伎公演に
行ってきました。
今回は、<知られざる忠臣蔵>と銘打って、
ふだんの歌舞伎の舞台では あまり上演される
ことのない、珍しい忠臣蔵の作品を集めて
ありました。
正午から午後五時前まで、堂々3本仕立ての長丁場…!
開演時間に遅れたので、あわててコンビニおにぎりと
おやつを調達し、客席にすべり込みました。
どれもこれも初めて見る演目でしたが、中でも印象的だったのは、
ラストの河竹黙阿弥の作品。
『仮名手本忠臣蔵』のストーリーを舞踊仕立てにアレンジし、
パロディーらしく面白おかしく、しかも味わい深く演出してありました。
二役の早替わりや、人形浄瑠璃の動きをまねた振り付けなど、見どころたっぷり。
もとの芝居を知っているファンには、実に楽しめる内容だったのではないでしょうか。
今年は、河竹黙阿弥の没後120年記念。
江戸時代の作家とは思えないほどの、現代感覚に溢れた戯曲に毎回驚かされます。
というか、笑いどころであれ、泣きどころであれ、
江戸も現代もそんなに変わっていないのかもしれないな。
そんな風に思いました。(^^)
Happy Christmas
君は何をしたの?
一年が終わって、新しい年が始まるね
今日はクリスマス
楽しんでほしいなぁ
身近な人、愛する人、年老いた人、若い人、
弱い人も強い人も、金持ちも貧しい人もみんな
世界はまちがいだらけだ
今日はクリスマス
黒人も白人も黄色人も赤色人も
もうやめよう あらゆる争いごとを
メリー・クリスマス&ハッピー・ニュー・イヤー
戦争は終わる みんなが願えば
戦争は終わる
争いは終わる
Happy Christmas by John Lennon&Yoko Ono
音楽in絵画⑰
≪国宝「彦根屏風」遊楽図≫(江戸時代寛永期)
(三味線を奏でている様子がうかがえますが、いわゆる
お稽古風景ではなさそう。「遊楽図」ということですから、
めいめいがいろんなことをして遊んでいるところなのでしょう。
くつろいで音楽を楽しんでいる雰囲気が伝わってきます)
七転び八起き
いつものようにY子ちゃんがやって来ました。
ちょっと今日は元気ないかな?
と思ったら案の定、浮かぬ顔をしています。
ーY子ちゃん、このあいだのクリスマス会、たのしかったね?
あえて話題をクリスマス会に向けました。
ーうん。
ー曲もがんばったね。
ー全然がんばってない。
ーえ?
ーいっぱいまちがえたもん。
予感的中。
演奏がうまくいかなかったことを気にしているのだとわかりました。
ーY子、自信ないから発表会はめっちゃカンタンな曲でええわ。
ー…。
そのあと、発表会のことには あえて触れませんでした。
しばらく、たわいのないことをおしゃべりしました。
いろんなことを、たくさん、たくさん。
だんだんとY子ちゃんに笑顔が戻ってきました。
ーね、この曲、聴いてみて。
ピアノソナタを2曲ばかり弾いて聴かせました。
すると、Y子ちゃんは、
ーはじめの方が好き。すてきな曲や…。
ー発表会、これにしようか?
ーうん。それにする!
もう、Y子ちゃんはすっかり元気になっています。
ーすてきやし、あとのより、ちょっぴしカンタンそうやしね!
と、Y子ちゃんはペロッと舌を出して笑いました。
失敗しても、またがんばろう。
すてきな曲をたくさん弾こう。
そして、またみんなに聴いてもらおうね。
導入期のピアノレッスン⑨
数え上げたらたくさんありますが、
とにもかくにも、まず私自身が大切にしていることは、
「焦らないこと」。
ことばを変えれば、
「急がないこと」です。
冷静に子どものありのままを観察し、
どういう道のりをたどって、一緒に音楽の旅を始めるかを考える。
その方法は、決してひとつではありません。
ワンパターンの押しつけ。
それが一番よくないと思っています。
「音楽ってたのしい!」
そう思うことが、すべての出発点になるからです。
クリスマス会無事終了!
いやぁ、ものすごい盛り上がり様…。
みんな、最初から最後までテンション上がりっぱ
なしで、ついていくのが大変だった。(^^;)
例によって例のごとく、ミニミニコンサートは
くじ引きで弾く順番を決め、それぞれの演奏に
熱心に耳を傾け、お互いに拍手喝采し合いました。
そのあとの「迷路クイズ」や「マチガイ探し」。
わりとすんなり解いてしまい、みんなの成長ぶりに舌を巻いた私…。
音符カードで音階ならべゲームをしたり、「きよしこの夜」を合唱したり。
ババ抜きや、神経衰弱、坊主めくりは、やはり今回も熱狂してしまった!(^^;)
最後は、待ちに待ったプレゼント交換。
みんなで くるま座にすわり、エレクトーンの「サンタが町にやってくる」に
合わせて、次の人にぐるぐる回していきます。
曲が止まったときに、自分の手元に来たものが神様からのプレゼント。
さてさて、どんなプレゼントが来たのかなぁ。(^^)
(つぎのレッスンの時にきくからね!)
小さい子たちは、ドリンクのびんに、サンタやトナカイやツリーの
シールを貼って、中に鈴を入れ、シェイカー作りに挑戦しましたよ。
紙芝居も、キャベツむきむきゲームも楽しかったね!
とにかく、一人も風邪をひかず、全員無事にそろったことが嬉しかった。
ちょっと先生はヘロヘロになったけど、みんなのパワーをもらって
一晩ぐっすり寝て、また明日からもがんばるから!(^O^)/
神様、イエス様、お恵みを本当にありがとうございました。 m(__)m