Sちゃんがお手紙をくれる話は、以前に書きました。
Sちゃんの「今」です。
発表会のために、ある曲を選んだSちゃん。
スラー(音どうしをなめらかにつないで演奏する記号)のところを
守って弾きたいのに、指が届かず、どうしても「ブチッ」と音が
切れてしまう(Sちゃん本人の表現)のが悩みなのです。
「ちょっと音を変えてみようか?」
今日、そう提案してみました。
「今までのと、ちょっと弾きやすく変えた音のと、両方弾いてみるからよく聴いてみて」
そう言って、何度か弾き比べをしました。
「どう、Sちゃん。違いわかる?どっちがいいかな」
Sちゃん、返事なし。
あれ、どこ行ったん?
よく見ると、ピアノの ま後ろで、カーペットの床に突っ伏して、頭を抱えています。
全身 耳にして、真剣に音を聴いているのです。
「先生。ワタシね、もとの方がいい。その方が、音楽が優しい感じがするわ」
そっか。
Sちゃん。それによく気がつきました。
先生もね、その意見に賛成。こっちの方が断然いいと思う。
「ちょっと弾きにくくても、ワタシ、がんばって練習する!」
Sちゃんは、そう言いきりました。
Sちゃん、ファイト!
今度のレッスン日を楽しみにしてるから。(^^)