姜 尚中さんの本を衝動買いしてしまいました。
ファンだったこともありますが、
タイトルに惹かれました。
『生と死についてわたしが思うこと』。
その中で、印象に残った一節があったので、
少し紹介します。
<わたしたちは3.11で生と死の近さを知りました。(中略)
非常に重たいテーマで昔なら宗教に向かったでしょうが、今は
必ずしもそうはいかない。たぶん、美術館は神なき時代の教会、
日本でいうと神なき時代のお寺なんでしょう。それぐらい絵との出会いは
ものすごく大きい。絵を見つめて自分を見つめなおす。そういう時間が今、
一番必要なんじゃないでしょうか。>
彼自身、一枚の絵(デューラーの自画像)に出会ったことで、
人生の転機を迎えたという体験があるそうです。
やっぱりそうか!と思いました。
美術でも音楽でも、Artの力には底知れぬものがある。
口で言い表すことのできない、いわゆる「ショック」。
その劇的なる出会いが、人生を変えてしまうことだってあるんです。
出会いは大きい。人との出会いはもちろんだけど、
Artにも、もっともっと出会うべき。
そして、こどもたちには できるだけ先人の
作品を伝えていかなければ。
大人にはそういう使命もあると思いました。